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オーナー様向け情報

ペイオフ全面解禁と滞納リスクヘッジ対策

2005年4月1日、ペイオフ全面解禁

これにより、これまでの定期預金に加え普通預金についても、預け先の金融機関が破綻した場合、 「1000万円までとその利息だけ」しか保護されなくなってしまいます。 オーナーさんの場合は、銀行ローンを組んでいるケースが多いでしょうから、ペイオフだからといって、 メインバンクを変えるのは難しいと思います。そこで、ペイオフ対策としてどのような手法があるのか、以下に記してみます。

  1. 最も簡単なのが一つの金融機関の預金額を1000万以下にするという方法です。
  2.  ローンを組んでいる場合は、事前に預金とローンの相殺手続きをしておく。 この方法は、こちらから金融機関に申し出をして手続きする必要があります。
  3.  決済性預金とする。決済性預金とはその金融機関が破綻しても 全額保護されるかわりに金利が一切付かない、というものです。
  4.  現在付き合いのある金融機関の経営状態はどうなのか (週間ダイアモンドによく特集されるので本屋さんで購入して確認してください)

というところでしょうか、今月号の予定は「家賃滞納」について、でしたが4月1日がペイオフ解禁となりましたので、 万一に備え急遽、事前対策をお知らせ致しました。 では、今月のテーマ「家賃滞納」についてお話させて頂きます。 景気の後退と共に家賃の滞納が増えて来ております。そこで当社で行っている家賃滞納を未然に防ぐ方法や、 もし滞納が発生したらそれをいかに回収するかという方法等について、ご紹介させていただきます。まずは入居申込書です。

1.入居審査の徹底

賃貸仲介担当者が物件をご案内して、お客様が気に入った時にはじめて、 入居申込書に必要事項を記入してもらいます。この入居申込書には次のような項目が記載されてあります。

  1.  使用目的(引越す理由)
  2.  契約者の概要
  3.  勤務先概要
  4.  入居予定者
  5.  連帯保証人
  6.  第2連帯保証人
  7.  ペット・ピアノ
  8.  注意事項

入居して頂くお客様には、隈なく記入してもらうようになっています。
そして、注意事項には会社概要と社員であることの確認を会社にさせていただくことや、 入居申込書が虚偽または記載漏れの場合契約できない旨を記載してあります。
以上のように入居申し込み書に隈なく記入してあれば、 全体像を読み取る事が出来、不自然なことがないかチエックできるのです。
例えば、引越す理由に不自然なことがないか、 現在の住居よりも勤務先が遠くなるのに通勤に不便だからと書いている場合は何か怪しい。
また結婚を理由としているのに親が保証人でないケースや、現状の住まいが所有物件なのに、 なにか安い物件に申し込みを入れてくるケースなど、矛盾する事を入居申込書から読み取ります。
そして、入居申し込書に対する裏付け調査を行います。この入居審査については、 仲介担当者は、はずし「管理部門の複数の人間」でそれぞれ審査します。
この方法は滞納者の未然防止に最も効果がある方法です。 しかしながら、どんなに慎重に入居審査しても統計的に、およそ5%くらいはどうしても滞納が発生してしまいます。
なぜならば、会社が倒産してしまったとか、リストラにあったとか、 仕事がなくなって支払が出来ない等、予測の付かないことが近年特に多くなりました。

2.家賃の滞納

このような理由から、家賃滞納が発生します。
家賃の基本は前払いで支払うことになっております。
つまり月末に次の月の家賃を前払いして納めることになっております。
何らかの理由で、月末までに入金しない場合1ヶ月目の家賃滞納ということになります。
この家賃が入るまで、しっかりと「追跡を継続」します。
管理会社が介在しないケースで多いのは、大家さんが銀行へ通帳の付け込みに何ヶ月も行かなかったりした場合、 家賃滞納が始まっているケースがあります。
入居者直接入金の場合は、必ず毎月通帳の付け込みに行ってください。
当社では、大泉にある金融機関の大部分と取り引きしておりますので、ほぼ毎日通帳の付け込みに行っております。
また滞納者への追跡は毎月7日・14日または21日・月末と月3回の追跡を継続しております。

  1. 滞納1ヶ月目(月初)
    毎月7日迄に入金のない入居者へ「ハガキ」で督促手続きをします。 このケースは、実際に、ついうっかりして入金するのを忘れたという人が多く、はがき(封筒)が効果的です。

  2. 滞納1ヶ月目(中旬)
    毎月14日~21日までに入金がない場合、直接本人へ「電話連絡」して早く入金するよう督促します。 この時大切なのが、「何時入金」するのか、また「いくら入金するのか」ということを必ず聞いて支払いの約束をします。

  3. 滞納2ヶ月目発生
    月末までに入金がない場合、文書(封筒)で、督促状と朱書きした手紙を本人宛に出します。 この時点で滞納2ヶ月目が発生した訳です。

  4. 滞納2ヶ月(月初)
    2ヶ月目に入った滞納者のケースは、何かアクシデントがあったと考えられます。 或いは、お金を他に使ってしまったとかという事情があります。 このケースでは電話連絡して滞納した理由を必ず聞くようにしております。 最近は仕事がなくなって支払いが遅れてしまうというケースも増えております。

  5. 滞納2ヶ月(中旬)
    2ヶ月目の中旬、又は下旬までに入金確認出来ない場合は、約束違反ということで保証人さんに連絡します。 保証人さんには基本的に両親など身内の方にお願いしております。 よく勤務先の会社の社長がなった場合、本人が会社を止めてしまった時に滞納家賃を回収するのには、大変骨が折れます。 第一連帯保証人は身内の人、それも両親にすることが一番です。 尚、部屋タイプ別に滞納が多いのはワンルームが圧倒的に多く、次がファミリータイプの2DKです。

  6. 滞納3ヶ月目発生
    ワンルームの滞納者の場合、両親に事情を説明すると、大半は両親から本人へ連絡が入り本人を説得してくれます。 そして、その結果両親の援助を得て支払いが急遽完結する事が多く見受けられます。 しかし、両親に支払い能力がなく、または親と折り合いが悪いケースは、いよいよ問題発生です。


(1) こんな場合当社では必ず本人を呼びます。そして滞納理由を詳しく聞き、 当社が納得のいくケースで滞納家賃の分割払いをしてもらいます。 つまり、毎月の家賃と遅れた家賃を5~6回に分けて分割返済してもらいます。
(2) 更に、たちの悪いケースでは、本人へ連絡しても連絡が付かず、保証人は逃げの一手で解決が難しい場合、 当社では本人と保証人へ停止条件付賃貸借契約解除通知を内容証明郵便で送ります。 そして1週間位待っても連絡がない場合、本人のところへ夜、直接訪問します。 帰ってきたところを捕まえて、支払いについて話し合いをします。
大抵の場合、「支払いますの一点張り」でこちらの本音は直ぐ退去してもらいたいのですが、仕方ありません。 分割払いに応じます。但し、少々悪質ですから、滞納家賃の分割払いの内容を公正証書にします。 その公正証書には「もし滞納したら、強制執行を受けることを認諾します」という文言を入れておきます。 こうすることで、裁判を経ないで債務名義が取れるのです。

3.法的手続きは弁護士以外は当事者

上記の債務名義とは、執行力を有する公の文書を債務名義(執行名義)といいます。 どんなに、家賃を滞納されても、また如何に不当な入居者に対しても、 債務名義を取らなければ法律的にはその人を強制的に退去させたり、 賃料を払わないからといって、荷物を処分することは出来ないのです。
さてここで、裁判所と簡易裁判所の区別を説明します。 争う金額が140万円を超えると東京地方裁判所で、140万円以下は東京簡易裁判所になります。 また、離婚や、相続など、家庭内のもめ事は家庭裁判所で取り扱います。
従いまして、家賃滞納関係はほとんど東京簡易裁判所扱いとなります。 では簡裁における法的手続きを説明いたします。

  1. 私ども管理会社は建物管理委託契約を結んで管理業務を行っていますが、 この場合の管理会社は貸主(当事者)でないため、訴訟上の当事者にはなれないのです。 例え委任契約を頂いてもです。

  2. 貸主の欄に個人名で契約している場合は、貸主個人が当事者となるため、 訴訟にはその個人が出頭しなければなりません。当事者なら訴訟が出来ます。

  3. 支払い督促などの簡易裁判所の手続きは、法人の場合代表者でなくても当事者会社の社員であれば代理許可を受けて、 代表者に代わって裁判に出ることが出来ます。(管理会社は代理許可をもらえません) このケースは、サブリース契約といって、オーナーさんより借り上げて管理会社が貸主(当事者)になっているケースです。

  4. 簡易裁判所以外の訴訟手続きは代理許可の制度がない為、弁護士に委任する以外、当事者が出頭しなければなりません。 但し、近年、弁護士業務を部分的に司法書士にも解放して、上限額140万円であれば依頼できるようになりました。 もう一度繰り返しますが、通常管理会社は契約当事者ではありませんので直ちに未払い賃料の請求訴訟について、原告になることは出来ません。 また簡易裁判所では弁護士の資格がなくても、裁判所の許可を得れば、家主の代理人として、訴訟を起こせる代理許可制度がありますが、 これについても現実には管理会社が代理することはできません。

その昔私は、オーナーさんから管理委託を受けた管理会社であることを説明して、 簡易裁判所に代理許可を申請しましたが、受付してれませんでした。 簡易裁判所で代理許可を与えてくれるのは、子供・妻・兄弟という親族関係がある場合や、 法人では社員などごく限られた者だけなのです。

4.簡易裁判所における法的手続きの種類

原則当事者でなければ法的手続きが取れないことが分かりました。 そこで滞納賃料発生から、明渡し訴訟の手続きなどどのような種類があるかをご説明いたします。

  1. 支払い督促
    支払い督促手続きとは賃料を支払え、あるいは、損害賠償を払えというようにお金に関する債務名義を取る為の手続きです。 手続きとしてはいちばん簡単な手続きです。 この手続きで便利なことは賃料の滞納や損害賠償、あるいは敷金返還請求など幅広く利用できるし、 いちいち内容証明などで事前に請求しなくても、いきなりこの手続きが使えるのです。 支払い督促の申立書を作成して、相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てをすれば、相手方にその申立書が送達される。 そして、その送達後2週間しても相手方が意義の申し立てをしなければ、それで、裁判上は判決が取れたのと同じ効果となります。 その後、その日から30日以内に仮執行宣言をすれば、債務名義は取れるので、そして動産に対する強制執行に持ち込むことが出来ます。 ここで大切なのが2週間後の仮執行宣言を忘れないように注意しなければなりません。

  2. 公正証書による契約(公証人役場)
    公正証書に強制執行認諾条項を入れて契約しますと、裁判を経ないで債務名義が取れます。 これは先に記載しました少々悪質なケースとか高額な家賃の場合に最適です。 つまり、家賃滞納が発生したら公正証書で契約していれば、公証人役場にいって送達手続きを依頼すれば足り、費用もそれほど掛かりません。 この書類が相手方に届いたという送達証明を取れば公証人から執行文がもらえ、簡易裁判所に行って手続きすれば強制執行に持ち込むことが出来るのです。 我々管理会社が唯一債務名義の取れる方法です。少し面倒ですが。

  3. 民事調停手続き
    この手続きの場合は、裁判所からお互いを呼び出してもらって、調停委員の前で話し合うというものです。 そしてお互いに納得すれば、そこで裁判所が調停調書を作成します。 調停調書は、将来その内容に違反し賃料滞納等が発生すれば、動産に対する強制執行や建物明け渡しの強制執行が可能となります。 この手続きは非常に便利な手続きのように思えるかもしれませんが、これが以外とやっかいです。 裁判所の呼び出しに対して双方が出頭しなければ、不調となってしまい結果的に何もしないのと同じになってしまうのです。 支払督促と比較しますと、支払督促は相手方が裁判所に異議の申し立てをしなかったり、 裁判になって当日、相手方がでてこなければこちらの勝ちになるのです。 ハッキリ言って滞納している相手方はだらしないですから、民事調停に出頭しなければ、だらだらと時間ばかり掛かってしまいます。 

  4. 即決和解(訴え提起前和解)
    この手続きは、既に相手方とある程度話し合いが付いていて、わざわざ裁判までしなくてもよい、という場合に行う手続きです。 例えば滞納額を一度に払えないので滞納分を毎月5万円ずつ毎月の賃料にプラスして支払、 万一その支払を怠った場合は契約を解除して物件を明け渡すというような内容で相手方と合意する事です。 この場合簡易裁判所にその合意内容で和解調書を作成してもらうのがこの即決和解です。 こうして申し立てを行うと、簡易裁判所から呼び出しがあり、その期日に双方で出頭し合意内容の確認を行い、 お互いに異義がなければ、和解調書が作成されます。 従って、この和解調書に基づく内容に違反すれば、執行分の付与手続きにより債務名義がとれ、 賃料未払いも建物明け渡しもできるのです。 一度滞納した人は必ずといっていいほど、又滞納をする確率が高いものですから、滞納でもめて仕切り直しの時がチャンスです。 この機会を逃さず即決和解に持ち込むのです。何と言っても建物の明け渡しまでできますから、大変便利です。

  5. 少額訴訟
    少額訴訟は60万円以下の未払い家賃の請求・敷金の顕官請求の解決に近年多く利用されています。 この特色は一回の裁判でしかも裁判に行った日に判決を貰えます。また控訴は出来ません。 但し、相手が少額訴訟手続きで行う事を同意しないとできません。 また、執行分を取る手続きが不要なため比較的簡単に強制執行が出来ます。

  6. 訴訟手続き
    訴訟の場合は、支払督促などとは違って、裁判でこちら側の主張が認められれば、 滞納賃料の支払と建物明け渡しの債務名義がとれ、動産に対する強制執行と建物明け渡しに対する強制執行が同時にできる事になります。
    また、訴訟の場合は、いわゆる訴状を作成して、地方裁判所に滞納賃料の支払いと建物明け渡しの判決を求める裁判を起こすのですが、 契約書には1ヶ月の賃料滞納で契約解除出来ると書いてあっても、一般的には3ヶ月以上の賃料滞納がないと、 滞納賃料の支払い判決はとれても、建物明け渡しの債務名義はとれません。また同じ3ヶ月の賃料滞納でも、 ある場合は明け渡しの判決を貰えるし、ある場合には貰えないことがあります。 この理由は、信頼関係の破壊があったが否かという基準で出されているようです。 例えば、3ヶ月の滞納でも、その原因が借り主の交通事故などであって、 今は足を骨折して、働く事が出来ずに賃料を滞納しているが1ヶ月後には、職場に復帰して再び賃料が払えるという場合には、 信頼関係の破壊がないとされています。

以上、今月は「家賃滞納」についてお話しさせていただきました。 もし滞納でお困りでしたら、是非ご相談下さい。 滞納の事例等を報告させて頂く予定でしたが、紙面の都合上掲載できませんでした。 また4月号が遅くなりまして、申し訳ありませんでした。 来月号は・・・・まだ決めておりません。

追伸 ただ今当社では大家さんのお手伝いをしております。
① 空室・滞納・退去トラブル(東京ルール)で困ったという方。
② 借入金利はじめ経費節約について情報を知っておきたいという方。
③ 申告・納税についてもっと節税をしたいとお考えの方。
④ 相続を申告して1年以内の方ご相談下さい。(更正の請求)

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