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実践賃貸経営、空室対策の実例!!・その1

本年も宜しくお願い申し上げます。


1月のニュースレターが遅くなりまして申し訳ありません。その代わり今一番ホットな問題になっております「空室問題」につきまして、相当数の情報を仕入れて参りましたので、紙上で内容の濃い報告をさせていただきます。実は、昨年の12月7日・8日に、東京ビックサイトで「賃貸住宅フェア2004in東京」という賃貸住宅のすべてが分かるフェアに行って参りました。この住宅フェアに出展した企業は総勢200社で、各社最新の商品やサービスを懸命になってPRしておりました。また、ブースの数は430あまり、そして各会場におけるセミナー数はなんと80講座もあるという、過去最大級のビックイベントでした。このフェアも今年で10年目を迎え内容はますます充実してきましたので、来年は是非多くの大家さんをお誘いして、ご一緒できればと思います。今回は、非常に盛り沢山の内容でしたが、何と言っても参考になりましたのは、 F会場で講演されたオーナーさんの成功事例で、「12年間家賃収入が変わらない、安定経営を実現する家主の秘策」ということで講演された、 Aさんという女性のオーナーさんです。会場は定刻前には既に満席となり、立ち見しかないほど多くのオーナーさんが聞いておりました。

12年間家賃収入が変わらない、安定経営を実現する家主の秘策


  当日は運良くオーナーさん手作りのレジメを頂くことが出来ましたので、これを基に説明させて頂きます。建物の場所は目黒線「武蔵小山」の駅から徒歩6分の好立地で、規模は1LDK 37戸(44.3㎡)で事務所が5戸併用されています。マンションの特徴は、RCの建物で白とピンクのツートンカラーの総タイル張り5階建です。館内にオーナーさんが住んでいます。この地域にしては、スケールメリットがあり、何といっても、女性の感性が建物の雰囲気作りに活かせ、これらを考えて「管理とサービス」を経営の柱とされています。この管理サービスを良くすることによって、まず空室を少なくしたい、それには入居者に長く住んでもらえるような工夫をしていく、すなわち時代に即した設備投資等を実施しています。その結果、「賃料はなるべく下げない方針です」とのこと。


女性の感性で徹底した「管理とサービス」を実施



1.清潔感の維持
  1. 日常清掃として週四日、半日かけて管理人による清掃の徹底

  2. 定期清掃は2ヶ月ごとに機械(ポリシャ-)を使って、床清掃・ガラス拭き・門・アーチ等の清掃を実施6ヶ月ごとにフエンス・各階廊下の夜間灯・通気孔・見切りのステンレス等を清掃実施

  3. エントランス灯・夜間灯などの管球切れは速やかに交換する

  4. 生け花は週1回活け替え

  5. 庭木・植栽は年2回手入れ

  以上のように、まず清掃整理整頓を徹底されているところはさすがだと思います。日常清掃が週四日ですから、入居者の皆さんは、たぶん汚れているところを見たことがないのではと思います。また、6ヶ月ごとの夜間灯・通気孔・見切りのステンレス等の部分は清掃業者も指摘しないところです。エントランスの生け花は1週間に一回、近所の若い花屋さんが活け替えて、まるで高級分譲マンションの雰囲気です。

2.設備の新設追加

  1. 時代にあった設備で募集時の競争力を付ける。

  2. 優良入居者の促進。

  3. 入居中の人に対しても、設備を良くしてゆくことで長期入居につなげる。差別化するために、年々設備をグレードアップさせております。

   1993年・・・・1月竣工

   1994年・・・・宅配ボックス設置

   1997年・・・・防犯カメラ3台設置(レンタル)

   1999年・・・・ウオッシュレットの設置

   2000年・・・・錠前を新製品に交換(希望者に)

   2003年・・・・セラミック活水器の取り付け
                     キッチン網戸の取付け
                     光ファイバーの導入(Bフレッツ)

   2004年・・・・中庭のリニューアル
                     エアコンを1台から2台へ増設

以上です。如何でしょうか、ここまで徹底してお客様のために付加価値を生む努力をされています。

3.入居中の専有部分の修理補修は全額オーナー負担

  1. 修理がスピーディーに出来る

  2. 誰の責任か判断が難しいクレーム費用のことでトラブルにしたくない。

  3. 12年間平均で見ると、年間20万円位の負担で済む

このへんのところを思い切ってサービスすると、入居者のオーナーさんに抱くイメージは格段に上がります。

4.竣工10年サービス

長期優良入居者(8年以上)を対象に、入居者定着対策として
  1. IHクッキングヒーターへの交換

  2. LDKのクロス張り替え

  3. クリーニング(キッチン・バスルーム・トイレ・窓ガラス・網戸・エアコン)

実施内容は住み心地が良くなるものに限定して、選ぶ楽しみを加えた。3つの中から選べる楽しみを入れて、入居者サービスを実施しています。問題はその費用ですが、およそ家賃1ヶ月分の4分の1から2分の1程度で済みますとのことでした。

まとめとして

清潔感の維持、最新設備の追加、入居中の修理負担なし、及び長期入居者への無償サービスを考えてみると、こういうことを徹底的に実施しているオーナーさんは、まずいらしゃらないのではないかと思います。これが12年間家賃収入が変わらない理由であるといえます。

財務について

このオーナーさんのすごいところは、財務について徹底的にキャシュフローを重視して、長期に安定経営を目指していることです。

1. 借入金削減の履歴

  1. 金融機関は二つの銀行と取引
  2. 原則として、長期金利と短期金利の二本立て
  3. 金利の選択、繰り上げ返済、借り換えの実施
1993年・・・・
建築時に区から金利助成が適用され借り入れする。全借入額の約2分の1は期間20年、金利は完全固定6%→6.4%。その内オーナーは常に2%の金利負担で差額は助成される。残りは都市銀行から30年、金利4.9%で借りる(長期プライムレート)

1994年・・・・
一部繰り上げ返済

1995年・・・・
一部繰り上げ返済(短期プライムレート連動に切り替え)

1996年・・・・
一部繰り上げ返済(2年固定に切替え)

1998年・・・・
一部繰り上げ返済(10年固定)

1999年・・・・
全額繰り上げ返済する。3分の1は手持資金。3分の2は2年固定に借り換えする。

2001年・・・・
借換え(23年間 5年固定)

2. 同じ2%でも違う

1993年竣工時の借り入れ ① 借入れ5億円で利率が6%の場合、オーナー負担金利2%、期間20年・元利均等払いと② 借入れ5億円で利率が2%の場合、期間20年・元利均等払いの①と②は同じではない。つまり金利6%で4%が区の助成金で残り2%と、当初から2%の場合は違うということです。それは「元金と金利及び助成金」と「当初から2%」とを比較して後者の元金返済額が多いことに気づいたということです。元金返済額が多ければ当然借入額が相当減ってきます。しかし、元金返済が少ないと言うことは金利ばかり支払って何時までたって元金が減らない。それをいち早く察知していたということです。

3. 一部繰り上げ返済を繰り返す

平成4年から5年にかけて、建築代金はバブル崩壊といえどもまだまだ高かったはずです。一方では、借入額は高額なほど相続対策にはなりますが、反対にキュッシュフローは相当厳しいものだった事が推察されます。オーナーさんが、この問題を克服するため取った手段が、あえて区の利子補給を中止してでも、借り換えして、一部繰り上げ返済を行い、元金返済を増やし、また一部繰り上げ返済を繰り返しながら、金融機関と金利交渉をして、どんどん下げていった様子がよく分かります。こうして、財務体質の変換を見事に成し遂げたのではないでしょうか。例え、家賃収入が100万円減っても、一部返済と金利交渉によって100万円減らすことが出来れば理屈は同じだからです。元金と金利はこの作戦によって驚くほど減っていったのではと思われます。まだまだデフレ時代は続きます。この繰り上げ返済は意外なほど、生涯に支払う金額と比較して、余分な金利を相当削除出来ます。是非一度シュミレーションしてみてください。お薦めいたします。

4. 減価償却と元金返済

キャシュフローのもう一つの要、これが減価償却と元金返済です。減価償却費は現金が出て行かないが、経費となる。しかし、元金返済は現金が出ていくのに経費とならない。従って、元金返済曲線と減価償却曲線がクロスした後は、返済の終わる30年までは利益が増加し、現金の支出が増える。この為いつ、この2つの曲線がクロスするか把握することが大切なのです。 

まとめとして、Aオーナーさんが心がけていること。

  1. オーナーの判断や心がけで賃貸経営は大きく変わる事を先ず認識する。

  2. 空室対策の一番は退去者をなるべく作らないという発想。

  3. 長期入居につなげるため、自分の物件にあった方法を考える。

  4. 順調にいっている時こそ、次の対策を考える。

  5. 入居者が心地よく安らげる住まい。

  6. 街の美観にプラスになるよう配慮。 

以上のように、女性の感性で徹底した管理サービスと財務対策を実施した「高収益経営モデル」といえます。良いお手本がありますので是非参考にして頂きたいと思います。 ※来月以降は「新空室対策シリーズNO2」として賃貸物件540戸所有のオーナーさんの話、自然素材にこだわって高収益稼働を実現したオーナーさんの話、アパート・マンションコンサルタントの話などをまとめてご紹介させて頂く予定です。

追伸 ただ今当社では大家さんのお手伝いをしております。難しい問題でもお問い合わせ下さい。
① 空室・滞納・退去トラブル(東京ルール)で困ったという方。
② 借入金利はじめ経費節約について情報を知っておきたいという方。
③ 申告・納税についてもっと節税をしたいとお考えの方。
④ お金の掛からない資産活用をしたいとお考えの方。
⑤ 概算相続税の算出・遺言・分割・納税・節税をお考えの方。

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